研究概要

研究テーマ

近年の都市の過密化に伴う水需要の増大が原因となり、より効率的な水利用が求められています。一方、都市活動による水源水質の悪化や 汚染物質の多様化への対応も望まれています。当研究室では、水質汚染機構の解明、新しい浄水処理技術の開発、適切な水質指標の提案などを通じてより安全な 水環境を創出し、安定した水供給を実現することを目的とした幅広い研究を行っています。

高度浄水処理(膜ろ過、ナノスケール吸着剤、紫外線処理など)

研究テーマ例

水中健康関連微生物の処理と動態

水中に存在する原虫・細菌・ウイルスは、下痢症などの水系感染症の原因となるため、水処理による適切な除去・不活化が不可欠です。また、その安全性を評価するためには、信頼性の高い検査基盤の確立が重要です。
本研究室では、水の安全性を担保するための水中微生物の検出技術を開発しています。さらに逆遺伝学的アプローチなど最新の分子生物学的手法を活用し、水処理によって健康関連微生物が不活化されるメカニズムに迫る研究にも取り組んでいます。

研究テーマ例

アジアの都市水システム

研究テーマ例

  • Integrated Study on Factors Affecting Water Quality of the Saigon River System in Vietnam
    (ベトナム国サイゴン川水系の水質に影響を及ぼす因子に関する統合的研究,2010年)
  •  Health Effects and Hydrogeology of Fluoride in the Chiang Mai Basin, Thailand
    (タイ国チェンマイ盆地における地下水中のフッ素とその健康影響,2008年)
  • IGroundwater Contamination and Its Effect on Water Supply in Hanoi City
    (ハノイ市における地下水汚染と水供給への影響に関する研究,2002年)

都市水システムの計画および維持管理

研究テーマ例

  • 千代田区における災害時の水需給と地下水の利用可能性(2009年)
  • ダクタイル水道管モルタルライニングの中性化による水質への影響(2007年)
  • Water Pipeline Rehabilitation Plannning Trough Pipeline Corrosion Models
    (管路腐食モデルを用いた水道管の更新計画,2005年)
  • 水供給システムにおける細胞周期因子を用いた細菌再増殖能の評価(2004年)  
  • システムダイナミクスモデルを用いた東京都の水需要と営業収支の検討(2004年)

気候変動による都市水システムへの影響

研究テーマ例

  • 気候変動による沖縄の水供給への影響評価~SDモデルによる予測手法の開発~(2011年)